「人は何者にもなりきれない」という理念を持ち、何者にもならないニュートラルな身体と音声で「コンテンポラリー能」ともいわれる世界観を築く。2010年より日本語を発語することから発想する生演奏の音楽劇に取り組む。2016年より坪内逍遥訳でシェイクスピア作品を上演。2022年にはミラノのSpazio Teatro NO'HMA Teresa Pomodoro主催のフェスティバル “The Naked Theatre”にて初の海外公演を行い、審査員特別賞を受賞。
その外見から疎まれ続けたリチャード三世は、饒舌な語りによって周囲を惹きつけ権力を手にするものの、王座に上り詰めた途端その言葉は力を失う。本作ではリチャードを、形を持たず移り変わっていくものとして描き、どんな時代にも現れる言葉巧みな為政者の姿を浮かび上がらせる。「台詞を語る俳優の身体」は、「何者にもなりきらない」能という演劇の形式を借りて、リチャードを現代に描き出す。約100年前の坪内逍遥訳で上演。