2019年に演劇ユニット[関田育子]として団体を設立。 俳優の身体と劇場の壁や床、戯曲などの演劇を構成するあらゆる要素が、観客にとって等価に見えることを目指す“広角レンズの演劇”を提唱し、その実践として作品の創作を行っている。この演劇によって、観客は有用性の中で規定された距離感、あるいは物事に対する遠近法を一度解体し、新たな視線を構築することができる。 2023年『micro wave』で「かながわ短編演劇アワード2023」⼤賞・観客賞を同時受賞。
昇進が決まり東京の本社に移動することになった娘、文は父親をひとり実家に置いていくことに不安を覚えていた。そこで、文は父のかつての同級生で、寡婦である道子との再婚を斡旋する。しかし、父と道子が再会し距離を縮めていく様子を見ていた文は亡くなった母親のことを慮らずにはいられなかった。複雑な想いを抱えたまま東京への出発の日は近づいていく。文と父の暮らしている町の様子と町の子どもたちの成長を文の移り行く心情