2003年から2007年にかけて展開したカンパニープロジェクト「戦争三部作」の第二作目となる作品。対立するイデオロギーを時に抽象的に、時に具象として舞台上に表出させる。作品前半のコラージュされた言葉と無意味な行為とも取れるコミカルなムーブメントから一転、後半はまさに世界が戦争に向かっている現状を見る者に想起させるシリアスな展開で観客を魅了する。ラストシーンでは生花によって人体を模して作られた三体の
戦争三部作最終章となる作品。本作より上村なおかが参加。イメージの根底にあるのは戦争によって荒廃した都市とその復興がもたらす記憶の変遷。広島や長崎、沖縄、911のNYを始め、有史においてこれまで世界において無数の都市が廃墟と化し、そしてその多くが、新たな都市として再興されてゆく。それらの時間経過と都市空間の変貌が、人々に刻まれた戦争の記憶を、一つの結晶に変えてゆく。語り継ぐことと忘れ去ること。その間
JADE INTERNATIONAL DANCE FESTIVAL 2006参加作品。舞台中空に3.6m×2の四角柱の骨組みが浮かび、フロアには椅子が一脚と生花とブラウン管テレビが配置される。ブラウン管が映しだすのはサンドストームのみ。自我を失い、狂気へと向かう人の様を描く、インスタレーション色の強い空間。作品中、空間は舞台美術によって歪みながら変容し、人は幼少の記憶の中に本来の自らの姿を映しだす