人は果たして他人になり切れるか東北羽前国平畠藩...そこは一面の紅花の里。瓜二つの紅花問屋の当主になりすまそうとした江戸の金物拾いの徳言葉、習慣を捨て、自ら証明するものを失っていく。騙したつもりが騙されて、替え玉になったつもりの徳を待ち受けていたのは...
幸田露伴の不朽の名作の舞台化。人望厚い親方・源太が請けた谷中感応寺五重塔建立の大仕事。それを「のっそり」とバカにされる名人肌の大工十兵衛は自らに任せてほしいと、勝手に五重塔の模型まで作り、感応寺の上人にまで直談判。上人は、十兵衛にも機会を与えることとし、源太親方と十兵衛どちらが仕事を受けるかは二人で話し合うよう勧めます。源太親方と十兵衛、二人の職人が火花を散らす中、五重塔の建築は着工されるのだった
(フライヤーより)──木曽谷からすい星のように現れて、源氏旗あげの先鞭をつけた義仲は、粗けずりでいかにも人間くさい野性そのままの男。〈男をひしぐ武勇の美女〉の伝説で知られる正室の巴御前は、妻として、母としての喜びと悩みに生きる女でもあった──。──最新の舞台機構を変幻自在に操って描き出す人間模様の大絵巻──。晩秋の青山ストリートに、琵琶法師あらわる。
(フライヤーより)遠く地平の北から大空へ昇って遙かに天の北極をかすめ遙かに天頂をよぎって遠く地平の南へ降る無限の一線──大宇宙の虚空に跨って眼には見えぬその天の子午線の視野の中に源平 壇ノ浦の死闘を眺めるとき人間の力を超えてどうしようもなく働く自然の法則歴史の必然のその非情の動きの中にもがくわれら人間にとって生きる とは何か 死ぬ とは何か平和とは 戦いとはそもそも何なのか──血のように赤い壇ノ浦