終戦間近の日本、昭和を代表する喜劇人 古川ロッパはスランプに陥っていた。新進気鋭の喜劇俳優 榎本健一、通称エノケンが台頭してきた事がキッカケだった。軽快な動きで笑いを取るエノケンの姿と比べ古臭い自身のスタイルに悩むロッパ。そんな中、2人に共演の依頼が舞い込んでくる――。日本人の笑い、そのルーツに迫る野心作。
明治大正を代表する女流作家 与謝野晶子。彼女の才能を見出した与謝野鉄幹。2人は夫婦となり日本文学界にその名を起こす文芸誌「明星」を創刊。写実主義が強い時代にあって浪漫派を牽引する働きをした。しかし流行作家となっていく晶子の影に隠れ、鉄幹は自身の作品が書けなくなる。晶子という大きな才能の前にスランプに陥る鉄幹。そんな彼を支える晶子だが、やがてその関係にもすれ違いが生まれ――。 激動の時代を駆け抜けた