シアターコクーン・オンレパートリー1993春
平安時代の藤原薬子の変を題材に、ヤマベ王の第1王子・アテノと、アテノに見初められた女性・クスコの愛を描いた物語。「上海バンスキング」とならぶ斎藤憐の傑作と名高い。1982年に自由劇場にて初演。その後、再演を重ね、1993年にシアターコクーンのオンレパートリーとして上演。
「己の内奥の宇宙の目を向けること」‥‥‥これが舞踏の出発点であり、その目が何処についているのかが大切なことだ。足が二本に分かれてから我々は迷ってばかりいる。私は一本足の杭になり荒野に立っていたい。森羅万象の内に潜む秘密の階段は、我々の果てしない野に続く。私は急いで準備をするのだ。婚礼が始まる。風が吹いてくる。