今の時代、人は死に直接出会うことが少なくなっています。ほとんどの人が病院で死に、死ぬ直前は見ていても、それに至る過程をつぶさに知ることはなくなりました。だからこそ、死というものを真正面からとらえようとこの作品を制作したのです。特別な舞台装置や小道具を使わず、俳優の身体と声を表現の手段とし、観客の感性と想像力にダイレクトに訴えかける「素劇」によって観客の想像力が刺激され、生活の中の死の匂いが際立つの
(フライヤーより)むかしむかしから語り継がれてきたお話、それが民話=メルヘンです。「とんとむかし」は越後の国に伝わるメルヘンを、十人の俳優たちが、鳥になり狐になり馬になって、変化自在に語り演じます。音楽も、太鼓や笛、三味線など和楽器を用いて日本情緒たっぷりに、こどもたちの叙情と想像力を揺さぶり起こします。’85年春、カナダ・アメリカで絶賛を博した劇団ひまわりからのお年玉プレゼントーとんとむかし♡
日本の伝統的な庶民文化の一つである「民話」には、方言の持っている豊かさや、物語に隠された素朴な教訓、語りの味わいなど、今の子どもたちに伝えたい要素がたくさん含まれています。最近では、映像で「民話」に接することが出来るようになりましたが、画面から一方的に送られてくる「民話」では、語り継がれる良さは極めて少ないと思われます。「とんとむかし」では、一人一人が語り手となり、演者として、生の民話を日本中に語