この夏ワケあって離婚した堺トシオと、息子マサアキとの“2人だけの夏休み”がはじまった…忙しさにかまけて、かえりみることのなかった息子の存在にとまどう父。2人の関係を修復しようと努める父親の身勝手さに、反発する息子。子どもの頃、ジャングルジムから落ちてケガをして以来、夢見ることをあきらめて生きてきたトシオは、心から願う。「あのひざの皿を割った、夏休みのあの日からやり直してみたい」そして、あの夏と同じ
ブルックリンの閑静な住宅街の一画に、アビーとマーサの老姉妹はちょっと頭のおかしな甥のテディと一緒に住んでいる。この老姉妹、町では人の良い慈善家で評判の二人。屋敷の前の「部屋貸します」の貼紙を見て、今日も又、寂しいお年寄りが訪ねてくる。テディの弟で劇評家のモーティマーは、こんな二人のおばあちゃまが大好き。隣に住んでいる牧師の娘エレーンとは恋仲で、近々結婚することになっている。そんな幸せな屋敷にある日
マラソンでオリンピックを目指し、日本中の期待を一身に背負い必死に生きていく若者の孤独と挫折を描いた、第33回岸田国士戯曲賞の候補作品となった如月小春の傑作戯曲。