人はなぜ体を鍛えるのか。まずは、そのことについて深く考える必要があるだろう。体を鍛えて筋肉量を増やしていくことに、いったい何の意味があるというのだろう? 何が私たちを筋トレへと、駆り立てるのだろう? 踊る毛抜と踊るダンベル。シャル・ウィー・ダンス? 程なくして私たちも踊りだす。ワン・ツー・スリー、リズムに合わせて。歌舞伎十八番のひとつ『毛抜』と、三島由紀夫の肉体論が、今、響きあう!
いつかは「人と人はわかりあえる」、本企画では、手始めに「あなたとわたしの共通点」をテーマに、いくつかの物語を紡いでみてみようと思う。わたしとあなたのあいだにいくつかの共通点が見出されたとき、わたしとあなたを隔てる壁(境界線)は撹拌され、曖昧になる。「わたし」の言葉が、「わたしたち」の言葉になる。日本の各地で行ったインタビューで共通点を探し、それを元に制作した作品を上演。