届かなった、あのマウンドにー少年たちの生きた夏1944年―戦況が深刻化し、敵国の競技である野球は弾圧され甲子園は中止されていた。甲子園への夢を捨てきれず予科練に入隊した少年たちは、「最後の一日」に、出身校同士で、紅白戦を行う―甲子園優勝候補と呼ばれた強豪・伏ヶ丘商業学校。実力は未知だが有力と思われる会沢商業学校。野球への憧れ、強い仲間への憧れ―「憧れ」を通して、人が生きていく力、「生きたい」という
全寮制男子校である霧森学院の旧寮「あすなろ館」。あすなろ館の住人の一人・兎川雛太の元に、新たな入居者エチカがやってきた。ある日、学内で絶対的な権力を持つ生徒会長の湖城龍一郎が何者かに殺害された。転入生のエチカは湖城から目を付けられていたため、犯人の最有力とされてしまう。雛太はエチカの嫌疑を晴らすため、捜査を始めるが――!?