パクチーを育ててるんだと彼女は嘘をついたとある地方の寂れた町。結のアパートは町の真ん中からさらに離れたところにある。鉢植えばかりになった小さな和室にももう慣れた。慣れたというより違和感に悩む余裕がなかった。種まきから収穫まで淡々と、けれども抜かりなく育てる日々。大学の授業も抜かりなくこなす日々。そうしてすべてにおいて抜かりなくやっていたはずなのに、いつの間にか取り返しがつかないことになっていると気
ひろい世界の中の 星粒のような わたしの在り処(ありか)一番大きな面をまず、草原と、鳥たちの群れのラインで分離する。ところどころに、小さい花を散りばめる。上から順に色の名前を言う。また、音楽を添えてみる。いつか夢で見た場所と照らし合わせる。その中をそっと、歩いてみる。