天保五年正月、亀戸天神近くの薬種商「むさし屋」の寮の火事で一家三人が亡くなった。遺体は損傷がはげしく男女の区別さえつかなかった。その後しばらくして、椿の花びらが現場に残される連続殺人が起こる。踏躇う様子もなく平簪で突かれ、死に至らしめられた男たちーーー。いったい、何の目的で?現場で目撃された美しい娘は、何を思っていたのだろうか?
調停人ジャック・マニングの招集により住民会議に集まったのは展示会施工会社で働くグレン、その母と幼馴染の友人。そして、経営者はじめ上司、同僚ら9人。社内で暴力沙汰を起こし解雇されたグレンをめぐって、面と向かって論議が交わされ、明るみになる真実…。日本ではまだ馴染みのない「修復的司法」を世に問うオーストラリアの作品。
