嵐のあくる日も杉は自らの花粉をまいた。陽をあび、水をすすり、風に葉をゆらした。理由なんてないのだ。それが彼らの生活だから。自然と暮らしを独自観点で描く、かまどキッチンの『生活感演劇』。
「長い正月」は、とある家族の1924年から2024年までの"100年の正月"を定点観測する、ささやかな大河劇。「人生は短い。この正月は長い」がキャッチコピー。誰にも平等に訪れる"正月"という時間を100年の長いレンジで扱い、戦争、震災、コロナ…といった歴史的事象を織り交ぜつつも、市井の人々の暮らしと営みに光を当て、ドラマを見出した。戯曲は上演後、演劇批評誌「紙背」に掲載。