無駄な時間の記録
無駄な時間の記録
「無駄な時間の記録」は、2021年に開始した、スコアを元にダンスを立ち上げるプロジェクトです。
このプロジェクトでは、スコアによってダンスを正確に記述・保存することより、それを用いることでダンスを一旦作者の身体から引き離し、それを巡ってフラットで開かれたコミュニケーションを立ち上げ、新たな表現の形を生み出していく可能性に着目しています。
2021年は、4名のダンサー/振付家が、スコアを組み込んだ形でソロ作品を制作・上演しました。2022年は、21年に作ったスコアをメンバー間で交換し、上演者の新たな解釈・振付で公演をおこないました。
2023年の今回は、過去2回の上演を見ていない他の表現者が、スコアから新たな振付・上演を行います。記述と読解を経ることで、元のダンスから何が消え・現れるのか、新たにどのような「無駄な時間」が立ち上がるのか、ぜひご注目ください。
振付家・ダンサー。2004年より自身の作品の振付・上演を開始し、国内外で公演を行う。
近年は、自分が環境を作ることと、自分がそれによって動かされることの関係に注目し、作品を発表している。高嶋晋一との「前後」、津田道子との「乳歯」など、美術家とのパフォーマンスユニットも展開し、ダンスに収まらないパフォーマンス作品も制作している。近年の主な作品に、「彼女は30分前にはここにいた。#2」(2020年、国際芸術センター青森)、「新しい稽古」(2023年、BankART KAIKO)、など。2022年、東京都国分寺市にて自身のスタジオ「ユングラ」の運営を開始。同年より、ユングラを拠点に「プロジェクト・ユングラ」として複数人のアーティストによる創作・公演も開始。場所や環境との関わりから表現を立ち上げる新たな方法を模索している。2021年度より、”セゾンフェローⅡ”としてセゾン文化財団より活動助成を受ける。