「あなたが体験した、あるいは見聞きした、伝説的な出来事を教えてください。」
関西コンテンポラリーダンス界において生み出され、語り継がれてきた、ダンスにまつわる数々の「伝説」=不確かな異常体験。近年、国際的なフェスティバルでの活躍もめざましい中間アヤカが手がける『踊場伝説』は、史実には残らず口伝でしか掬い取れない、そうした現象の一端を起点としている。
クリエイションは、ある種の社会学的アプローチのもと進められた。関⻄ダンス史における伝説を知る人々数名への聞き取り、当時の社会情勢や踊りに関する伝説のリサーチ、年表等の制作を通じて「伝説」の構造をひもとき、現象のアーカイブ化、展示やパフォーマンスへと再構築していくというものだ。今回、京都市内の空き地に仮設される「劇場」がその発表の場となった。
『the documentary of 踊場伝説』では、一週間のみ立ち現れた仮設の「劇場」での様子と中間アヤカへのインタビューを収録。制作は、2020年度よりフェスティバルの記録映像・写真ディレクションを務めるslide//show。
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