専用の劇場や稽古場を拠点として、俳優、舞台技術・制作スタッフが活動を行う日本で初めての公立文化事業集団。舞台芸術作品の創造・上演とともに、優れた舞台芸術の紹介や舞台芸術家の育成を目的とする。2007年に宮城聰が2代目芸術総監督に就任以来、より多彩な舞台芸術作品の創造や国際演劇祭の開催とともに、教育機関としての公共劇場のあり方を重視し、中高生鑑賞事業公演や人材育成、アウトリーチ活動などを展開。
「源氏物語」末摘花・蓬生の巻よもとに描かれる女たちの夢と欲望。窮乏に耐えられず次々と屋敷を逃げ出す女官たちとそのなかでひたすら光源氏を待つ末摘花の姫。原田一樹演出による『しんしゃく源氏物語』は、待つ女として集約される末摘花のイメージを、彼女を取り巻く女達の複数の幻影のなかに解き放つことによって、他者=光源氏と豊かに出会うための〈女性性〉へと変換しようというものである。野外演劇という森のなかの空間を
古代メソポタミアの英雄ギルガメシュ王と親友エンキドゥの壮大な冒険物語が、躍動感あふれる祝祭音楽劇に。世界的人形劇師・沢則行氏とのタッグで、巨大な森の守り手フンババが駿府城公園に現れる!フランス国立ケ・ブランリー美術館からの委嘱を受け、宮城聰がSPAC俳優陣と取り組む新作は、古代メソポタミアの冒険物語『ギルガメシュ叙事詩』。粘土板にくさび形文字で刻まれた古代文明の象徴にして現存する世界最古の文学作品
不朽の名作オペラとして知られる『ばらの騎士』。その舞台が華やかな鹿鳴館時代の日本に置き換わり、宮城聰、寺内亜矢子の初共同演出と、古典から現代音楽まで自在に操る根本卓也の音楽で、軽快な演劇作品に生まれ変わる。俳優たちの生演奏にのせ、貴族たちのドタバタラブコメディが初笑いを誘う!
宮城聰の演出による波乱万丈の一大叙事詩片田舎の村から飛び出してモロッコ、エジプトへ、やがて貿易商として世界中を駆け回る……ノルウェー民話を素材とするこの荒唐無稽な物語が書かれたのは、ちょうど日本が明治維新の頃です。ここから宮城は主人公ペールと明治期の日本を重ねあわせ、『ペール・ギュント』を「日本」という国のアイデンティティの話へと読み替えました。舞台に散りばめられた日本的な意匠の数々――。約150