劇団演奏舞台は、1973年6月に、劇作家・三好十郎主宰「戯曲座」系列の「劇団炎座」に所属していた久保田猛を中心に結成されました。
旗揚げ公演より舞台に生演奏のバンドを導入し、劇中の音楽・効果音を生の楽器で奏でるなど、当時としては珍しいスタイルの演劇を展開。演奏舞台特有の臨場感溢れるサウンドと芝居とのコラボレーションは今もご好評を頂いています。
結成以来、オリジナル創作劇をはじめ、現代劇作家の名作戯曲、および日本の古典劇(近松劇・能狂言)の現代劇化作品の上演を中心に活動して参りました。
2007 年に浅井星太郎が劇団代表を引き継ぎ、2011 年、もともと稽古場だった場所を、常打ち小屋「演奏舞台アトリエ・九段下GEKIBA」へと改装。稽古期間から徹底的に作り込むスタイルで、外部の劇場では成し得ない臨場感の創出、「演者」と「音楽」そして「照明」「空間」「観客」を含めた舞台全体のさらなる融合に注力しています。
演奏舞台51年目の挑戦!完全新作オリジナル。[あらすじ]東京郊外。季節は春だというのに、孫の読書感想文を一生懸命 手伝っている元高校教師・源三。彼を尋ねてきたのは かつての教え子だった、斉藤順二。大量の原稿用紙。『羅生門』。散乱する肌着。些細な会話から次第に紐解かれていく事実。どこにでもあるような、どこにもないような、 小さく淡い、一個の家族の物語。
劇団創立50周年記念公演Ⅲ
劇団演奏舞台創立50周年記念公演のラストとして上演した本作は、同劇団旗揚げ公演にて上演された同名作品の完全リメイク版。原作は、『ひげよ、さらば』等を世に送り出した児童文学作家・上野瞭氏の同名児童文学。「さむらい」「おとのさま」「山んば」など、飛び交う言葉はさながら時代劇だが、現代社会に生きる私たちに様々なことを考えさせてくれる作品である。