Romeo Castellucc

1960年チェゼーナ出身。ボローニャの美術学校で美術とセノグラフィを学んだ後、81年に、クラウディア・カステルッチ(作家、姉)、キアラ・グイディ(ドラマトゥルク)と共に、劇団、ソチエタス・ラファエロ・サンツィオを結成。(ラファエロ・サンツィオはダ・ヴィンチやミケランジェロと並んでイタリア・ルネサンス期を代表する画家で「聖母の画家」との異名をとったラファエロのことである)。90年代の、歴史と悲劇を主題とした作品群(92年『ハムレット』、95年『オレステア』、97年『ジュリオ・チェザーレ』、99年『創世記』)によって、その名を国際的に知られるようになり、高い評価が確立した。01年から04年にかけてなされた『トラジェディア・エンドゴニディア』シリーズでは、ヨーロッパの10都市(チェゼーナ、アヴィニョン、ベルリン、ブリュッセル、ベルゲン、パリ、ローマ、ストラスブール、ロンドン、マルセイユ、最後に再びチェゼーナ)において、著名な劇場やフェスティバルとの共同制作で11のエピソードを上演した。
アヴィニョン演劇祭にはかねてから常連であったが、08年にはアソシエート・アーティストとして、ダンテの『神曲』に着想を得た三部作(『地獄篇』、『煉獄篇』、『天国篇』)を一挙に発表し、大きな成功を収めた。同作品はフェスティバル/トーキョーを含む世界諸都市に巡回し、ルモンド紙では「2000年代、世界を震撼させた10の文化的事件」に数えられるなど、世界の演劇界の話題をさらった。

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