2009年春のこと。「毛皮族とちょっと違うことやりたいんだけど・・」とそれまでの安定ホーム「毛皮族」から家出するように始まったのが「劇団、江本純子」。
それから現在まで、未知なる冒険の面白さは飽きることなく、多くの俳優たちと出会い、気の赴くままなる上演形態で過ごしてきた。隙間いっぱいのバックパックを背負ってどこへでも遊びに行けます。
2009年、冒険初心者の頃に書いた『セクシードライバー』が岸田國士戯曲賞の最終候補となる。
2011年、「財団、江本純子」と改名。
(財団、江本純子 HPより)
財団、江本純子2014年制作のミニマルスタイルな会話劇。現在この世に生きている「わたし」は、この人生が2回目であることに気づく。「わたし」にとって1回目の人生で母、姉妹だった女たちは、生まれ変わった2回目の人生では「わたし」にとってそれぞれ祖母、伯母、母になっていた。1回目の人生の主・スミコの反省を成仏させようと、2回目の人生の主・さちこは、元恋人たちと出会い直し、家族との生き直し、を試みてゆく。
"わたし"のことを"Je"と呼ぶフランスかぶれのje(ジュ)。jeはアンティークのような時を刻みながら生きている「天然」が大好物で、消費社会に溢れる「人工」的な「添加物」が大嫌い。 jeの信じる偏った生き方で、社会とどうつながっていくか、性のない5人の「天使たち」と超人的な「K様」とで、「調律」を試みていく。マクロビに傾倒した挙句に生まれた江本独自の演劇理論を詰め込んだ演出で芸術とセックスを語る。