「複数の作家・表現者が一緒にフラットにいられるための時間、あるべきところにいられるような場所」を作るための演劇プロジェクトとして2018年にスタート。劇場を訪れ、帰っていくまでに体験する全てを「演劇」として捉え、冊子の発行やさまざまなイベントの開催など、上演作品の発表だけにとらわれない活動を展開している。2021年にはアトリエ「円盤に乗る場」を設立し、表現にまつわる新しいつながりを探究している。
『幸福な島の夜』は「最も不気味な他者としての自己」をテーマとする演劇作品。絶対的なものなど何もない現代においては、あらゆるものが少し見方を変えるだけで、見知らぬ不気味なものに見えてしまう。そこでは「自己」という存在すら突如として見慣れないものに感じられ、全く捉えられない、不可解なものとして立ち現れてくる。不安定なものたちが不安定なまま点在するこの世界の「現実」の様相を、寓話的な物語を通じて描く。