日本のダンス作品で、政治や社会を題材にしたものは少ない。しかしケダゴロを率いる下島礼紗は、前作『sky』でカルト教団が起こした地下鉄サリン事件などを描き、海外でも高く評価されてきた。本作は実在の殺人犯・福田和子がモチーフになっている。福田は顔の整形を繰り返しながら約15年間にわたり警察の手を逃れ、時効成立直前に逮捕され世間を騒がせた。本作ではダンサーが天井に張り巡らされたパイプに飛びついて逃げ回り
天狗伝説が語られ、義経が修業を積んだ場として知られる京都・鞍馬山。平成30年9月4日に発生した台風第21号は鞍馬に多大なる被害を与えた。道を塞ぐ「倒木」をモチーフに、倒れてしまった命を起こしていくダンスパフォーマンス。無数の段ボールは、積まれて崩れるを繰り返す。”鞍馬の火祭”を劇場に巻き起こし、魂の踊りで命に火を灯す。自然の猛威という人間を超えたスケールの基盤に、身体で対峙する代表作を東京