同じ刻(とき)に生を受けた兄弟がいた。兄は父を愛し、弟も父を愛した。兄は母を知らず、弟も母を知らない。兄は黒闇の先に光を求め、弟は白光の中で闇を恐れた。1994年、長崎。信谷大地(風間杜夫)は、真珠の加工・販売会社を経営していた。長男・勇(松下優也)は高校卒業後、職を転々とし落ち着かない。大地は大学へ進学のため東京へ出た双子の弟・光(平間壮一)に大きな期待を寄せていた。勇は恋人・花苗(清水くるみ)
あれから10年……。かつては強豪校として世間に名をはせた烏森高校男子新体操部。しかし、近年はすっかり衰退し、部員達も団体での大会出場を諦め、個人練習のみに力を入れる日々が続いていた。ある日、抜群の運動神経を持ちながら、どこの部にも属さず、これまで数々の運動部のピンチを救ってきた自他共に認める史上最強助っ人・3年の望月宙(松下優也)が男子新体操部にやってくる。自分が助っ人として男子新体操部を立て直す