朝鮮半島で生まれ、日本が育て、世界中を魅了した世紀の舞姫、崔承喜を描いた女優みょんふぁのひとり芝居。鄭義信の新作書き下ろしで、コロナ禍にもかかわらず、約800名を動員した。
1958年、大阪砲兵工廠跡地。大阪城が見下ろすこの場所に、その「廃墟」は存在した。かつて、アジア最大ともいわれた兵器工場は終戦間際、大規模な空襲を受けて、見渡す限り巨大なコンクリートと鉄骨の、瓦礫の山と化していた。そしてこの「廃墟」に夜な夜な侵入し、鉄くずを掘り起こし、それを売って生活の糧とする朝鮮人集団がいた。通称「アパッチ族」―しかし鉄屑は国有財産。ついに警察が取り締まりを始める。漆黒の闇の廃
平成25年度文化庁新進芸術家海外研修制度の研修員として、韓国国立劇団で研修した洪明花の企画・翻訳・出演公演。韓国で大ヒットした喜劇王チャン・ジンのシチュエーション・コメディ日本初上陸。イタリア北西部の小さな村。刺激のない平凡な毎日を過ごす4人の妻たち。ある日、いつものようにソフィアの家に集まりおしゃべりに花を咲かせていると、のどかな田舎の日常が一転。サッカー観戦に出かけた夫たちの車が渓谷から転落し
たった一夏しか生きられない蚊の一生を描きます。自分の生まれてきた意味、自らの使命を追い求めて旅に出る、生まれたばかりのオスの蚊。仲良くなりたいのに自分を疎ましく扱う人間たち。メスの蚊との出会いによって、その理由が明らかになっていく。たった一夏の短い命をどう生きるか。人間の愚かさや生き様にもその姿が重なる。
あらすじ櫻井真希(28)は東京で新人ライターとして働いている。ある日、実家大阪の父から中国に住む祖母が亡くなったこと電話で知らされる。この電話をきっかけに、真希が閉ざしていた過去が少しずつ鮮明に思い出されていく。それは、約10年間病気であった母を家族と支え、歩んできた記憶であった。中国で生まれた母の、日本での苦悩。それを理解しきれない家族の苦悩。家族内に存在する二つの苦悩の狭間で葛藤、衝突の中、櫻
流山児★事務所創立35周年記念公演の第3弾として、2020年2月、スズナリで上演された詩森ろば(serial number)の新作書き下ろし。1974年の北海道白老町長刺殺事件と1669年「シャクシャインの戦い」を交錯させアイヌ民族の差別と闘争を骨太に描いた物語。多くのメディアで取り上げられ、劇評でも高く評価された。美術:杉山至、音楽・生演奏は第27回読売演劇大賞優秀スタッフ賞の鈴木光介、主演は田
某県某市の「広庭」地区。住民による行政サービス代行が始まって数年。さまざまな事情を抱えた住民委員全員が集まって今日、「この先、広庭地区を存続させるか消滅させるか」という重要な問題の結論を出すことになったのだが、多数決の結果はなんと、全員が「消滅賛成」。なぜ住民委員は全員が消滅に手を挙げたのか。――いよいよ人口減少社会に足を踏み入れた日本。もはやこの「自治体消滅」の問題は絵空事ではない。これまで当た