これは、まだわたしがトーンポリシングという言葉を知らなかった頃。感情的になってもいい、感情は否定できない。感情にまつわる諸々を包括して肯定したいという思いと、でも、落ち着いて言葉をかわしたいという矛盾や葛藤から書いたもので、部屋の中で繰り広げられる、目に見えるもの、見えないもの、もうなくなってしまったものや、これから先に思いを馳せていく、ささやかなお話です(小野晃太郎)
さいたまゴールド・シアター第7回公演
舞台は、東日本大震災から6年が経った福島。避難指示区域では、イノシシが我がもの顔に出没するようになっていた。添田家では、ある日長男の学がイノシシに襲われた。それを助けたのが復興本社に勤めるハタヤマ。学の父・添田良二はハタヤマに感謝したいと家に招き、ハタヤマの固辞にもかかわらず、妻のパエリアをご馳走することに拘る。一方、線路が見える丘の上には、毎日、若い男がやってきていた。線路も駅も流されたあの日、
