東京に、大きな空のあったころ。祖母から聞いた話と、祖父から聞けなかった話。その光と影を紡いで結ぶ物語。銭湯帰りに見上げる月を、ライカ犬を乗せた宇宙船スプートニクが横切ってゆく。この高台の町の片隅に、戦前から続く工業所を営む一家が暮らしていた・・。作者が自らの系譜を辿り、曾祖父母の人生をモチーフに創作。昭和四十四年の夏と、昭和三十三年の春夏秋冬を舞台に、戦後を生きた市井の人々を瑞々しく描く群像劇。
厚木シアタープロジェクト第27回公演座・高円寺 秋の劇場18日本劇作家協会プログラム
◇あらすじ◇天涯孤独の博打うちの 件(くだん)鈴次郎。手癖は悪いし意地も汚い人間のクズだが、博打の神様にだけは愛されていた。ある日、鬼とのカケに勝った鈴次郎は美しい女を手に入れる。 女の名は「儚」―――はかなこの美女は、何体もの死体から良い所を寄せ集めて作った人間だった。ただし、生まれてから100日経たないと抱いてはいけない。100日待たずに抱けば、水となって流れてしまう、という。愛を知らない
厚木シアタープロジェクトネクストステップ第4回公演座・高円寺秋の劇場17日本劇作家協会プログラム
舞台にはピアノ一台。 ピアノの周りに様々な仕事場とその道具たち。 そこは、バイト先… この舞台の登場人物たちは、皆、時給いくらかの仕事=バイトをして東京で暮らしている。 それで生活をしているのだから、彼らの肩書きはレストラン従業員や、配送員のはず。でもそうは名乗らない人たち。シンガー、ダンサー、俳優、アーティスト……ステージ上の姿より、キッチンでの働きぶりが輝いていたり、気付けば職場のセンターに