心地良い昼下がり、竹本家の居間には亡くなった大学教授である主人・竹本信盛を偲び、親交のあった面々が集まっていた。思い出話に花を咲かせる彼らのもとに、信盛の「遺言」を預かったと言う弁護士が現れ、信盛の遺産を相続するべき「愛人」を探していると告げる——。弦巻啓太の代表的なシチュエーション・コメディを劇団員だけでリメイク!(第9回サンピアザ劇場神谷演劇賞大賞受賞作)
弦巻楽団旗揚げ20周年記念公演。約5年ぶりとなる、弦巻啓太書き下ろし新作による本公演。札幌のほか、帯広、苫前でも巡演。まもなく廃校を迎えようとしている中学校。ただ一人の3年生は、最後に演劇部の大会に出たいと希望する。過疎が進む北海道の地方を舞台に、取り残された若者と、取り残された大人たちの“人生の9月”についての物語。
宇宙旅行を企画する会社で働く主人公サルタは新たな旅行先の調査中に事故に遭い、氷で覆われた星に不時着。そこで彼は、20年前宇宙旅行のさなか、事故に遭遇し行方不明になった同級生達と再会する。彼らは当時の姿のまま、氷に包まれた惑星で救助を待ち続けていた。大人になれなかった彼らと、大人になってしまった私たちを巡る、約束と失望の物語——。2014年、2017年と好評を得たSF冒険活劇の待望の再演。
舞台には3人の女優。かわるがわるそれぞれが「母」について語り、少し奇妙な、しかしありふれた母と娘の姿が描かれる。彼女たちの口から語られる「母」の姿は、『冷たい女』、『弱い女』、そして——。モノローグのような、ダイアローグのような、そこにあるのは不思議な心の安らぎ。“実験的”新作として札幌劇場祭TGR2022で大賞&俳優賞をダブル受賞した作品を、札幌演劇シーズン参加作品として再演。
今年も花見は無理だった。心地よい風に葉桜が揺れる、5月の北国の港町。感染症対策のために産婦人科の駐車場に拵えられた簡易待合所には二人の男。道路を挟んだ向かいにあるグラウンドからは少年野球の賑やかな声が聞こえてくる。陽射しがまぶしい午後。父親になりたかった男と、父親であることから逃げ出した男。新たな命の誕生を待つ二人のセレナーデ。
水生生物の採取観察を趣味にしている男3人。グループ名は「沼部」。偶然新種のイモリを発見してしまったことからテレビに出演したり地域のちょっとした人気者に。それから10年、40代になった彼らのもとに、当時を取材したいという男が現れる。仲間、恋、嫉妬、その男の取材で当時を振り返るうち、過去の事件が炙り出されてくる。10年前、何が起こり、何が起こらなかったのか。両生類はなぜ陸地を目指したのか…。
ナイロン100℃初期の名作ブラックコメディを札幌の実力派俳優たちにより上演。南北に分断されたとある国、ゼリグ・チャンスは動乱の「南」から、妻・サニーとともに10年ぶりに奇跡的に生還、「北」の国境近くに家を構える。ラジオで朗読するための詩を書きながら、細々と暮らすその家に、ある日、ゼリグのかつてのフィアンセ・シビルが偶然訪ねてくる。またある日、10年間の心労と「北」にも忍び寄る動乱のストレスで時々手
のと☆えれき二人芝居
西暦2040年。人類はアクトノイドと呼ばれる人造人間の発明に成功。しかし、そのプログラムに重大なバグが発見され、アクトノイドは即時回収、その姿は街から消える。 西暦2045年。ある晩起こった殺人事件。容疑者は舞台俳優、山田タロス。被害者は女優。公演終わり、山田の楽屋に一人の男が尋ねる。北海道警察サイバー犯罪対策課、牧内。牧内は山田に二つの疑いの持つ。一つは殺人事件の犯人として。もう一つは回収されず
ぷらすのと☆えれき
気がつくと三人は見知らぬ密室の中にいた。三人はかつてインディーズシーンで人気を誇ったバンドのメンバー。しかしその仲の悪さと想像を絶するだらしなさ故解散、今はマンションの部屋代さえままならない。困った挙句彼らは二度目のブレイクを狙い再結成を決意、今夜はその決起集会。だったはずだが…。あの頃からなかなか自分を更新できない貴方に贈る、密室ミステリーホラー脱出サスペンス青春ロックンロールストーリー。