ここは狗奴の国。邪馬台国との戦に備えなんだか周囲は殺伐としている。そんな中、ある集落のはずれに間抜けな三兄弟を中心にした家族が住んでいた。彼らはとても愉快に暮らしている。しかしある日、不思議な男が紛れ込む。「うわ、早く追い出さないと」「だけどあの人、泣いてたよ!」 弥生時代を舞台に〝現在〟を描く。私たちは誰に優しくしたらいいんだろう?
古民家を再生してつくられたスペース。そこでは楽し気な会話が交わされているが、彼らには共通に抱える事情があった。ウイルス性だと言われているが、詳細は解明されていない。突然死するこの病気は現在、日本とアジアの一部で患者が確認されている。発症した人に対しては隔離政策がおこなれわる。この場所もそのひとつだ。最近、三回目の移住があり、数人が新しく移送されてきた。家族や恋人と別れ絶望する彼らを、前からいた人々