地下世界にようこそ。私たちの暮らしを体験してみませんか?地上の皆様の来訪を心待ちにしています。フィクションで描かれる地下世界が好きです。それは、人々が円満に暮らす理想郷を彷彿とさせるから。一方、現実では否応なく社会と付き合わなくてはいけません。たとえ、どんな関係であっても。今回は、どんなに嘘をついても生々しい演劇を使って、お芝居という共同体を作ってみます。
兄夫婦と弟は同じ家に住んでいる。妻への不信感から兄は弟に「妻と二人きりで一泊してきてほしい」と願い出る。そして、その間に起きたことを逐一報告するようにと。夏目漱石の『行人』のシチュエーションを借りて、変化していく三角関係の行き着く果てを描く。2016年Votage-2016 Kuandu Arts Festival参加作品。
時代を超えて末永く上演される劇場のレパートリー演目を製作することを念頭に、2017年から継続して取り組むプロジェクト「レパートリーの創造」の第四弾として、松田正隆に戯曲執筆と演出を委嘱し製作した作品。【あらすじ】この国の西の果て、海辺の町。一軒の空き家に一人の男(シンジ)が住みはじめる。シンジは東京で職をなくし行き場を失い、故郷に帰ってきた。荒廃していく地方の町では凡庸なるファシズムが横行し、シン