"稽古場で、舞踊家たちがバーに捕まって稽古をしている。するとある刹那、一人の女性舞踊家が自らの指先に過ぎた日々の断片を見る。それは20年という歳月に彼女が乗り越えてきた苦悩であり、分かち合ってきた喜びであり、受け入れ、その身に刻んできた舞踊への愛である"(『Amomentof』)、”黄昏時に、白い舞台の上で、白装束の集団(ある民族)によって儀式が営まれている。それは人間とは何かを忘却せぬために、巡
舞踊とは非言語表現である。だからこそ好きに発言(表現)できると思ったら大間違いである。社会的意味を持たない言語だからこそ、より観客の想像力に訴えかける言語(踊り)でなければならない。饒舌である必要はない。沈黙を恐れてはならない。人間(観客)には、聞こえない言葉を聞き取る能力があるのだから。(金森穣)
Noism0+Noism1
新潟を拠点に世界へ向けて創作と発信を続ける2つの芸術集団による初の共演。作曲家・原田敬子の「鬼」をテーマにした楽曲に、金森穣が創作した“新潟をテーマにした作品”。鬼伝説の由来を金工師、鉱山の歴史との関係から考察する1冊の研究書から、鬼=鉱山=佐渡(新潟)がつながり、佐渡に初めて遊郭を開いたとされる清音尼、役行者、そして「鬼」という3つのキーワードに基づいて音楽的インスピレーションから創作。
Noism0+Noism1 ディアギレフ生誕150周年
「東西文化の融合」を20年来のテーマとしている金森穣が、オペラ『蝶々夫人』に影響を与えたともいえるピエール・ロティの小説『お菊さん』をもとに新たに台本を書き起こした上で振付。ストラヴィンスキーの「結婚」で踊る舞踊家たちは全員人形として描かれ、ロティが描写(蔑視)する日本人を隠喩している。Noism×鼓童「鬼」と同時上演され、本作品も「鬼」をテーマとしている。