もういちど、生きていることに恋をするためのささやかな物語。石田雄造。九州のとある町に暮らすその男の人生の、最後の一年で起きた不思議な出来事たち。幼い頃、64 歳の誕生日に死ぬことを予言された雄造は、平成 29 年 12 月、63 歳の誕生日を迎えた。それからの一年。出会い、別れ、再会。どこにでもあるそんな邂逅は、 けれど最後の時間を過ごす雄造にとってはかけがえないもの だった。