外側から(偏見まじりで)見られるという暴力への抵抗は、内側からおそるおそる言葉を発信することなのかもしれない。あまい洋々として描き続けてきた社会的に弱い立場にある『みえない子どもたち』。これまではその内側のみを書くことに注力していたが、これからは彼らと関わろうとする外側の人たちについても眼差しを注いでいきたいという決意を込めた演劇作品。
新宿・歌舞伎町を舞台に、夜に籠る人々とエレメントたち。デリヘル「新宿セミヘブン」のヒカリ、ララ、新入り・似鳥さんを軸に、嘘とフェイクが交差する。誰かが願った“雨”が街を島国に変え、仮初の住人たちは潮騒に耳を澄ます――プレイタイムが終わるまでは。
「溶けたアイスがもとに戻るまで……。」埼玉の新興住宅地から遠く離れた空き地で足を止める他人たちは、少しの時間をそこで過ごす。どうやってここに来たのかわからない、行き先もわからない。人々の交わす言葉が夜空に四散する、空き地戯言エンターテインメント。
20代後半を迎える朝美、かのこ、ゆず、美緒は元高校演劇部であったことを共通点に、友人関係にある。ある日、顧問の先生の訃報と残された草稿が発見される。「わたしはことばそれ自体になりたかった」「欲望は見えなくされているだけだ」と書かれたそれは、完成された物語ではなく、未完成の言葉の集合体だった。4人は残された言葉を「聞く」ことからはじめようとする。
