瀬戸内海に浮かぶ小島に突然巨大な橋がかかる。あまりに巨大すぎたため島民たちは気づかないのか、以前とあまり変わることなく暮らしている。そこに兄弟がいる。母の死を受けて、兄弟のうち一人は変わろうとしている。一人は何もしない。同僚の音楽教師に淡い気持を抱えているにもかかわらず。音楽教師は島の外からやってきた。生まれてこのかた一度も泳いだことはないが水着を一つ持っている。いつそれを着るのかという問題。
ママンが死んだ。ママンは死ぬ前わたしに、父親の名前と、父親がいるという島の名前を教えてくれた。かならず会いに行って、そしてこう言うんだ、わたしたちのものを残らずぜんぶ寄こせって、わたしたちがあたりまえにもらってなくちゃいけないものをなにひとつもらっちゃいないんだからって、と言った。しばらくしてママンは仏頂面のまま死んだ。誰かがお悔やみを言いに来るかと思っていそいで部屋をきれいにして待っていたけど誰
演劇と茶道を融合させた「お茶会演劇」。『珠光の庵』は、京都を拠点に活動を続ける『劇団衛星』が贈る、一風変わった演劇公演です。茶道裏千家お家元のご支援を受け、2004年夏に京都・誓願寺にて初演。わび茶の祖・村田珠光の物語と、お抹茶・お菓子でおもてなしします。-
劇団衛星のおくる大学の物語・第二弾。会場での参加、リモートでの参加、アーカイブ配信と3通りの参加の方法で、学会の世界をライブ感たっぷりに味わえる参加型演劇作品。架空の「日本超学際教育研究学会」を舞台に、研究者たちの思惑やプライド、研究者でない人たちの思惑や諸事情が、「複雑」に錯綜する、社会派悲喜劇。