劇団贅沢貧乏は、山田由梨(劇作家・演出家・俳優)が2012年に旗揚げし、社会と演劇を柔らかくつなぎながら、現代社会の中で弱い立場に置かれてしまう人々の声をすくいとるような作品を数多く創作してきた。15作品目となる『わかろうとはおもっているけど』に登場するのは、テル(彼女)とこうちゃん(彼氏)というどこにでもいるような普通のカップル。あるとき、テルが妊娠した、という出来事から空気が変わり始め、彼女の
2人の女。20年前。家庭にインターネットが普及した時代。匿名掲示板──。全く違う場所で生まれ育った女性2人が、インターネットで出会う。誰にも話せなかった家庭と世間に挟まれていた2人は、ようやく打ち明けられる場所をネットの中に見つけた。記憶の世界をぐるぐると巡りながら、それぞれの身に起こる出来事を経て、とある決断を下す現在までの20年間を描く。