父さんと母さんが別々に暮らすことになった、大人の理由はわからない。キレイな月が出ている夜だった、とにかく、ここではないどこかへ行きたいと願うと雨が強く降った。流されてゆくぼくの部屋は舟に変わっていた。何があったのか忘れてしまう程時間が過ぎた頃、舟はひとりのピエロが暮らしている島にたどり着いた。彼の名前はマッテル、僕たちはともだちになった。ふたりで旅に出かけた。公益財団法人北海道文化財団20周年事業