吉原の三味線芸者お園は、文久三年、攘夷論と開港論の渦巻く横浜の遊郭岩亀楼に流れ着いた。そこには、同じ吉原で花魁だった亀游が病に臥せっていた。岩亀楼の通訳藤吉とお園の愛情溢れる看病で病の癒えた亀游は久し振りに店に出た。その座敷にはアメリカの商人イルウスの通訳として、想い人の藤吉がいた。亀游は悲運なこの出会いに失神し、藤吉は狼狽する。イルウスが亀游の美しさに感嘆し、身請けすると言い出すと、岩亀楼の主
(フライヤーより)──木曽谷からすい星のように現れて、源氏旗あげの先鞭をつけた義仲は、粗けずりでいかにも人間くさい野性そのままの男。〈男をひしぐ武勇の美女〉の伝説で知られる正室の巴御前は、妻として、母としての喜びと悩みに生きる女でもあった──。──最新の舞台機構を変幻自在に操って描き出す人間模様の大絵巻──。晩秋の青山ストリートに、琵琶法師あらわる。
(フライヤーより)遠く地平の北から大空へ昇って遙かに天の北極をかすめ遙かに天頂をよぎって遠く地平の南へ降る無限の一線──大宇宙の虚空に跨って眼には見えぬその天の子午線の視野の中に源平 壇ノ浦の死闘を眺めるとき人間の力を超えてどうしようもなく働く自然の法則歴史の必然のその非情の動きの中にもがくわれら人間にとって生きる とは何か 死ぬ とは何か平和とは 戦いとはそもそも何なのか──血のように赤い壇ノ浦