開校50年という節目に廃校する高校。最後の卒業生とかつてその高校に通っていた者の魂たち。出会いがあれば別れがある。「さようなら」の向こうに、何があるのか。そこに残る余韻は、どこにつながっているの。時を超え生死を超えひとつの終焉を共有する人々の、「接続」をめぐる物語。フルキャストオーディションを経て数百名の中から選ばれた24名。2チームによるダブルキャストでお届けします。
宮沢賢治は、よくわからない不確かな存在を「ガドルフの百合」と名付けました。ここにいるのかいないのか、そこにあるのかないのか、お互いの距離を感じなければいけない状況が、むしろ私たちの身体感覚を鋭くしている気がします。この作品は上郷クローブ座のある元上郷中学校全体を舞台にした回遊型パフォーマンスです。ダンスや演劇、美術、映像、音楽などが紡ぎ出す時間と場所へ、一緒に距離のない旅に出ます。