幕末—大坂。『鬼小町』根岸さつきは、江戸の道場を守るために政略結婚。嫁ぎ先は、『天才』と呼ばれた刀剣研ぎ師、平井平十郎。しかし、平十郎は「刀を見るのも嫌になった」と隠居同然であった。昼寝ばかりの平十郎にさつきは武士失格の烙印を押す。夫婦間は冷えきり、さつきは何とか平十郎に刀を握らせようと奮戦するのだがー。時を同じくして幕末—江戸大坂ー江戸間を往復する飛脚、通称三度飛脚。その卸問屋、『さくら屋』に新
夏川幸子(42)は、乙部翔太(26)との結婚を目前に兄が経営する民宿「なつかわ」に逃げ込んでいた。しかし居場所を突き止めた翔太がやってきてしまう。「戻ってきてください。あなたに割り切れない思いがあるなら、僕がわりきってみせます。それまで帰らない」と宿泊し続けることに。幸子が逃げ出した本当の理由は?結婚は?これからの人生に迷う幸子と取り巻く人々の物語を通して、オトナ女性の「幸せの在り方」を問う作品で