幕末—大坂。
『鬼小町』根岸さつきは、江戸の道場を守るために政略結婚。
嫁ぎ先は、『天才』と呼ばれた刀剣研ぎ師、平井平十郎。
しかし、平十郎は「刀を見るのも嫌になった」と隠居同然であった。
昼寝ばかりの平十郎にさつきは武士失格の烙印を押す。
夫婦間は冷えきり、さつきは何とか平十郎に刀を握らせようと
奮戦するのだがー。
時を同じくして
幕末—江戸
大坂ー江戸間を往復する飛脚、通称三度飛脚。
その卸問屋、『さくら屋』に新人飛脚が現れる。
名を勇吉。大坂で望まぬ結婚をした思い人、根岸さつきに一目会いたいと、
三度飛脚になる決意をしたのだ。
走って、走って。また走る。勇吉の壮絶な修練が始まる。
ようやく大坂へ、という矢先、飛脚達に魔の手が伸びる。
それは幕府の文書を狙う武士の一団だった。
勇吉は武器を手に取り、退治に向かうのだがー。
大坂、江戸。男と女。2つの地で、それぞれに進む物語。
やがてそれはぶつかり合い、1つの運命の出会いを果たす!
超肉体派劇団ステージタイガーが挑んだ初の時代劇。
力の限り、刀振ります、汗かきます。
3人の男女の、小さな青春の物語。
ステージタイガーは結成から10年、「観た人全てに感動を届けられる劇団」として関西で活躍しています。作品の特徴としては、王道の「笑って泣けるストレートな演劇」を基本とし、困難に立ち向かう人々を真っすぐに力強く描き、「明日から頑張ろう!」と思える勇気と情熱を観客席に届けています。個性豊かな俳優たちが所属し、依頼に応じて、学校公演、その他団体主催の公演なども行っています。