ダンサー狩りの時代。人々は「ダンサー」と「非ダンサー」に識別され、ダンサーと認定された者は「収容所」に収監される。収容所は管理システムを意味する名前で現実的には存在しない。ダンサーと認定された人々は一見以前と変わりない日々を送っているが…「私は誰なのか。ダンサーなのか。何故ダンサーなのか。ダンサーとして何を求められているのか」…やがて歴史という物語隙間に身を隠した1人の紛れもないダンサーと出会う。
いつの時代ともどこの時代とも知れぬ不可思議な小部屋。一人押し込められた男。代わる代る部屋を訪れる様々な人物から強制される尋問にも似た暴力的な会話。或いは彼らが執拗に聞かせる果てのない物語。そして男自身の見る不可思議な夢。それらが入り交じり、男はいつか時と空間を遥かに遡り、恐るべき陰謀の真っ只中に誘い込まれる。欺瞞と捏造まみれの文字で書かれた歴史の彼方、押しつぶされ、忘れ去られた男が辿り着いた、彼自
