転校してみたら常識が通用しないやつらばかりだった。試験中に歌いだす不良、すぐに刃物を探す少女、ずっと話さない男。新しい環境に戸惑っていると、一人の教師が言った。「じゃあ、演劇部作る?」その一方で、家は崩壊しようとしていた。水は、すぐそこまで来ていた。フィクションを超える現実と戦う人々に送る 全然笑えないコメディ。「もう笑うしかないよ。だって、水浸しなんだもの。」
日本のダンス作品で、政治や社会を題材にしたものは少ない。しかしケダゴロを率いる下島礼紗は、前作『sky』でカルト教団が起こした地下鉄サリン事件などを描き、海外でも高く評価されてきた。本作は実在の殺人犯・福田和子がモチーフになっている。福田は顔の整形を繰り返しながら約15年間にわたり警察の手を逃れ、時効成立直前に逮捕され世間を騒がせた。本作ではダンサーが天井に張り巡らされたパイプに飛びついて逃げ回り