美術家小沢剛の演出は、3.11後の世界に向き合うイェリネクのテキストの複雑さと生々しさにストレートに呼応する、雑多で具体的な体験に満ちたものだった。美術展を模した会場に並ぶのは、イェリネクのテキストがそのまま刻み込まれた絵画や写真、オブジェ。やがて、静かな鑑賞の時間を引き裂くようにバタバタと類人猿が現れる。牛の遺体を引きずり、床に叩き付けて見せる彼は、悲嘆に暮れているのだろうか。やがて、制御の利か
(フライヤーより)日韓の劇場間ネットワークとして2003年スタート東京・青山円形劇場とソウル・シアターゼロとが共同で若手アーティストの作品上演の機会アーティストコミュニケーションの場として企画・制作参加アーティストは連続してソウルと東京で作品を上演している
佐藤信演出、結城美栄子の人形デザインをもって“結城座20世紀最後の落書き”に挑戦した。元お風呂屋さんのギャラリーで、初演よりほぼ100年後にデタラメ芝居、「ユビュ王」が蘇る。 ユビュ親父は妻のユビュおっ母にそそのかされてボルデュール大尉と結託してポーランド王を暗殺する。王位についたユヴュは貴族、役人、農民を殺し、ことごとく税金を課し、すべてのお金を独り占めしてボルデュール大尉まで投獄してしまう―。