宮崎の小さな電気工事会社に勤める町村(まちむら)は、40歳を過ぎても独身でボロアパートに一人暮らし。趣味と言えば酒くらいで、ほぼ毎晩記憶を無くすほどに酔い潰れている。ある朝、お決まりの二日酔いで目覚めると、洋服に血がついていた。しかしそれがなんの血なのか分からない。行きつけのスナック「シャンドレ」に行ったことだけは間違いないが、それ以外の記憶がまるでない。果たしてこれは……。町村と彼に関わる男たち
『熊野』大実業家・宗盛は、愛人・ユヤを花見に誘う。しかし、ユヤは実家の母の病気を理由に帰郷を申し出、宗盛の誘いに応じない。そこへ隣室に住む朝子が現れ、ユヤの母からの手紙を持ってくる。『班女』中年の画家・実子は、花子という若い女を自宅に住まわせていた。花子は、吉雄という青年へ恋心を寄せ、再会を待つうちに気がおかしくなっていた。ある日、花子の姿が新聞記事となり、吉雄が実子たちのもとに現れる。
