江戸享保年間。新吉原遊郭に名だたる太夫、三浦屋の高尾は武家の威光をきらめかす御留守居与力・原武太夫の執心を毛嫌いし、送られた打掛をにべもなくけなして立ち去る。そのとき、高尾が売り言葉に買い言葉で、大尽風を吹かす商人衆もきざだと言ったのを津国屋をはじめ居合わせた粋人連が聞きとがめ、高尾の天狗の鼻をあかしてやろうと相談する・・・