椿組恒例、花園神社野外劇。近松門左衛門が二百年以上前に描いた「女殺油地獄」「曽根崎心中」。そこに浮きあがるのは現在を生きる私たちとまったく変わらない世界……愛と金にがんじがらめにされた人びとの姿である。江戸時代の大阪を現在の関西地方都市に移し変え、新たに生まれ出た「女殺油地獄」「曽根崎心中」。そして、そこに、なぜか謎の四十七士……。リアルでポップ、残酷で滑稽な「GS近松商店」に乞うご期待ください。
椿組2019年春公演
昭和11年。2.26事件前夜、若者は東京へ降り立った。そして事件、帝都では戒厳令が発せられ首謀者15名に銃殺刑執行。やがて時代は不穏な霧に包まれ坂を転げ落ちていく・・・大陸の事変、それは日常。そんな中、若者が飛び込んだ先は浅草花月劇場、そこには「アキレタヤツラ」が居た。若者は数多(あまた)のものに出会う。文学、詩人、大衆芸能、築地の演劇人、転向者、踊り子、そしてマドンナ・・・北海道・稚内、浅草花月
椿組2023年夏・花園神社野外劇
初演のタイトルは「椿説・丹下左膳」―――まだ「はみだし劇場」の頃、1981年の京王線・八幡山の空き地で繰り広げられたテント芝居の原っぱの上だった。懐かしい。片目片腕の剣士が野原を駆け回って大活躍していた。「ちゃーん!」の呼び声に応えて!!あれから42年、世の中そんなに変わっちゃいない、むしろ荒涼とした酷い世の中になってしまった。新しい戦前もすぐそこか・・・。ここはもう一度、左膳に登場してもらい世直
椿組2022年夏・花園神社野外劇
ご存じ歌舞伎狂言「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」は、大阪ヤンキー達の泥にまみれた大立ち回りで有名なお話しだ!それを幕末の江戸に移し、大胆に脚色したのが今回のわかぎ版「夏祭・花之井哀歌」油照りする大江戸花之井、夏祭の宵宮におこった惨劇! 男の強欲と女の意気地がぶつかり合うーーー 血と泥と怨念まみれた殺し場に映えるは、真っ赤な下帯、浮かぶ刺青・・・ “待ってまし