MiMiBiドキュメンタリー
MiMiBiドキュメンタリー
一言に「障がい者」と言っても、障がいの数、人の数だけ異なる身体性や感覚がある。障がいのある人と無い人とで単純に分けられるようなものではない。初めて Mi-Mi-Bi の練習を見た時に、世間一般で伝えられるような「障がい者」のイメージはなく、内側から見たら単純明快に「私とあなたは違うよね」という至極当たり前なことの中に自分自身も放り込まれていた気がした。
「あなたと私は違う」の中では、障がい者も健常者も、日本人も外国籍もない。皆一様に「違う」のだ。だからこそ私たちは触れ合い会話を交わし、他者を理解しようとする。そのコミュニケーションそのものが Mi-Mi-Bi の練習風景の中に当たり前のように貫かれていた。
例えば、盲者である武内美津子さんの手を持ち誘導する内田結花さんの動きは、寄り添いを表現したコンテンポラリーダンスであるが、同時に舞台を成立させるための現実的な行為であり、社会生活における障がい者に対しての補助行為でもある。これら二つの意味合いが舞台表現を通して同時に起こっている。そこが感動的なのだ。例えば、ろう者の KAZUKI さんに、流れている楽曲の印象や演出意図を、手話を用いて伝える三田宏美さんの動きは、コミュニケーションそのものの存在・身体として舞台上に立ち現れる。そのことに注視した時、私たち人間が、自身の身体や存在を通してすでに何かを伝えて表現しているのだと気づく。
「あなたと私の見えている世界は違う。だからあなたのことを教えて」
これが本作のテーマである。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
NPO法人DANCE BOXは、神戸市・新長田の小劇場〈ArtTheater dB KOBE〉を拠点に、コンテンポラリーダンスを中心としたアートプログラムを展開する団体です。ダンスや文化芸術の持つ力を通して、多様な人が共生する社会に向けて、新たなビジョンを切り開きます。
ダンス公演やワークショップの開催、若手の振付家やダンサーの育成、子どもの豊かな感性を育むプログラム、海外のアーティスト等との交流に重きをおいた国際プログラム、地域の様々なコミュニティと協働したプログラムなど、独自の視点をもった事業を行っています。
筒井潤+新長田で踊る人々
『新長田のダンス事情』のプロジェクト・コンセプトは「新長田で踊る人に会いにいく」、2009年4月に始動した継続プロジェクトです。稽古場訪問やインタビューを基盤に、数々のイベントを盛り込みながら、リサーチと実践を往復します。2013年に5年目を迎え、3名の演出家、振付家、現代美術作家らが「新長田で踊る人々」と出会いながら、新たな舞台作品をつくる試みを始めました。今回はその中で筒井潤との試みを中心に、
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うわすべりを紡いでいたら、いつのまにか愛だった。時間をかけて裏返したら、魂だった。近づきすぎたか、遠く離れすぎたか、見えなくなった。足音がしたので、応えたらやっぱり雨が降ってきた。たまたまそこにおっさんと一緒に雨宿りをした。しずかに。ほんとしずかに。ほんとグルービィに。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ダンスボックス・ソロダンス・シリーズ」では、100席の小劇場空間ならではの緊密さを
日本コンテンポラリーダンス界のゴッドマザー黒沢美香の代表作「ジャズズ・ダンス」黒沢美香の代表作「ジャズズ・ダンス」は、1992年に初演をむかえ、本公演で12回目の公演となります。ジャズ音楽の形式をダンス作品の構造に持ち込み、即興をベースとして進行される当作品は、ダンサーの力量や感性等によって大きく左右され、また公演毎に様々な表情を見せます。また、今回は生演奏でのミュージシャンとの共演により、舞台芸