サウンドパフォーマンス・ プラットフォーム特別公演
サウンドパフォーマンス・ プラットフォーム特別公演
2012 年から継続している作曲家・安野太郎のライフワーク「ゾンビ音楽」は、その特異な音楽とビジュアルイメージを伴って世界的な評価を得てきた。元々「ゾンビ」という存在を通して現実の社会へのまなざしを持っていたゾンビ音楽は、近年において実際に取材やインタビューを通して実社会に切り込み、その現実を音楽と共に舞台に上げるという手法を獲得しつつある。
いま、安野の前にはふたつの現実がある。「音楽大学を出ても音楽家として食べてゆくのは困難な社会」という現実。そして「困難な人生を歩むことになるであろう音大生たちを指導する立場になった音大教員としての自分」という現実だ。かつてフリーの音楽家としての自分を貧乏のどん底に突き落とした「音大」に、今度は教員として参加する立場になってしまった。
そこに現れるのは「改革すべきシステム」なのか「一流音楽家のための夢の城」なのか、またはそれ以外の曖昧な何かなのか。現代社会の奇妙な存在「音大」の姿を、安野の自己像を投影するかのように蠢き揺れ動く「ゾンビ」たちの振る舞いから浮かび上がらせようとする「ミュージック&ドキュメンタリー」の試みである。
オンデマンド配信。
2029/1/31まで
作曲家。1979年東京生まれ。
埼玉県春日部市で育つ。クレヨンしんちゃんと全く同じ家族構成(サラリーマン、専業主婦、ちょっと年の離れた妹、犬)である。違うところは母親がブラジル出身というところ。