ダンスの原点を見つめ直し、身体を見る感受性を取り戻す。康本雅子が放つ本格群舞作品。
1999年よりダンサーとしての活動を開始し、国内外での作品上演のほか、演劇、音楽、映像、ファッション界等、多岐のジャンルで活躍してきた康本雅子。
本作はこれまでソロやデュオでの作品発表の多かった康本が久しぶりに挑戦した100分にも及ぶ群舞作品。2020年に京都にて初演、その後、東京、北九州とツアーを行い、コロナ禍に1000名を超える動員を記録し、自身の代表作として高い評価を得てきました。
本作では「ダンスの原点を見つめ直し、身体を見る感受性を取り戻す」ことを目標に、ダンスを何かを表現するための手段として用いるのではなく、各ダンサーの個性を最大限に活かした緻密な振り付けを限界まで踊りきった先にある、意味や記号を超えた身体=より生々しい、ピュアな身体を提示することを目指します。
頭だけではなく「全身でダンスを観る感覚」を観客の中に呼び覚まし、その想像力を解き放つ異彩のダンスに、ぜひご期待ください。
ダンサー・振付家。
自作品を発表する他、演劇やミュージックビデオ、広告への振付など多岐に渡るジャンルにおいて活動。特に音楽家とのコラボレーションは好きすぎて多数。
近年は小・中学校でのダンスWSや「マジな性教育マジか」WSも始動。どちらもハウツーは教えない。
12年の作品「絶交わる子、ポンッ」以降、福岡と京都へ移住し、ダンスを忘れた子育て黄金時代を経て「子ら子ら」を発表。20年2月に「全自動煩脳ずいずい図」をロームシアター京都にて初演。
20年度よりセゾン文化財団シニア・フェロー。
ゆず、一青窈などのミュージックビデオの振付でも活躍し、そのポップな振付と、独特な感性が創りだす世界観で、コンテンポラリー・ダンス界で唯一無二の存在感を発揮する康本雅子。これまでソロ作品を多数発表してきた彼女が、時間をかけたダンサーとの共同作業、カンパニー作品の製作に挑戦した作品。
「ダンスの持つ抗えない魅力を、ダンサー自身が取り戻す事」を第一のテーマに、踊り尽くした末の、意味や記号から解き放たれた体から初めて生まれる関係性を提示した作品。「欲望も抑圧も、産まれた時からお皿に並べられていて、好きも嫌いもないままについ手が伸びちゃう程には食っちゃ寝て、その分大きくなったら誰かに食べられて、どんどこシェアされて循環してるこの体の緑。かなり。」