東宝演劇部は、阪急電鉄、阪急百貨店、宝塚歌劇団を設立した小林一三(1873~1957)が1932年に東京に設立した映画演劇の製作興行会社、東宝株式会社の演劇部門です。現在東京・日比谷に帝国劇場とシアタークリエを直営劇場として経営しており、通年において様々なジャンルの演劇の企画、製作、宣伝、興行をおこなっております。
Wキャスト(小関裕太・水田航生)
正確無比な演奏で数々のピアノコンクールで優勝した神童・有馬公生は、指導者であった母の死をきっかけにピアノの音が聞こえなくなり、コンクールはおろかピアノに向き合うことからも遠ざかってしまう。その数年後の4月。高校生になった公生は幼なじみの澤部椿を通じ、同い年のヴァイオリニスト・宮園かをりと出会う。ヴァイオリンコンクールでかをりの圧倒的かつ自由な演奏を聴いた公生の世界は、再びカラフルに色付き始める-
早坂暁の同名小説を舞台化。胎内被爆し、白血病であと3年の命と宣告された永井左千子(夢千代)が母の残した山陰の小さな温泉町の置屋を女手ひとつで切り盛りする中で彼女を取り巻く人間関係が多重に交差し、その人間模様を綴った病床日記を通じて物語。
時は幕末。所は奥州。花津藩は花津の城下。花津は今、春の祭りの季節。領民たちの浮かれ気分に拍車をかけているのは、城下の目抜け通りに店開きした「うさぎ屋」の存在である。花津城下に初めておめみえした女郎屋!それも江戸の品川宿で大繁盛していた店がそのまま引っ越してきたという!江戸から花津へ、「うさぎ屋」の引っ越しを言いだしたのは女将のお辰である。お辰はなぜ、江戸を捨てて奥州まで来る気になったのだろうか…
江戸享保年間。新吉原遊郭に名だたる太夫、三浦屋の高尾は武家の威光をきらめかす御留守居与力・原武太夫の執心を毛嫌いし、送られた打掛をにべもなくけなして立ち去る。そのとき、高尾が売り言葉に買い言葉で、大尽風を吹かす商人衆もきざだと言ったのを津国屋をはじめ居合わせた粋人連が聞きとがめ、高尾の天狗の鼻をあかしてやろうと相談する・・・