いじめの問題から幕が開き、瀬戸内海の田舎に住む実直な人々の人生の中に潜む大きな問題を描いた『貝殻島にて』と、織田作之助の短編『蛍』からなる舞台。
東宝演劇部は、阪急電鉄、阪急百貨店、宝塚歌劇団を設立した小林一三(1873~1957)が1932年に東京に設立した映画演劇の製作興行会社、東宝株式会社の演劇部門です。現在東京・日比谷に帝国劇場とシアタークリエを直営劇場として経営しており、通年において様々なジャンルの演劇の企画、製作、宣伝、興行をおこなっております。
時は幕末。所は奥州。花津藩は花津の城下。花津は今、春の祭りの季節。領民たちの浮かれ気分に拍車をかけているのは、城下の目抜け通りに店開きした「うさぎ屋」の存在である。花津城下に初めておめみえした女郎屋!それも江戸の品川宿で大繁盛していた店がそのまま引っ越してきたという!江戸から花津へ、「うさぎ屋」の引っ越しを言いだしたのは女将のお辰である。お辰はなぜ、江戸を捨てて奥州まで来る気になったのだろうか…
夫のために妾を探しに上京する倫…明治のはじめ、妻妾同居の暮らしの中、長男の嫁、小間使いにも手をつける夫にひとことも文句を言わず、じっと耐える妻。すべてを犠牲にして“家”に殉じ、真実の“愛”を知ることのなかった女の悲劇と怨念の一生…
明治維新の大業をなしとげた青年たちの理想に燃える姿を作者・林房雄が心熱こめて描いた傑作歴史小説を舞台化。
江戸城天守閣に向かって静々と進む比丘尼たち一行の行列。寛永十七年春。伊勢比丘尼寺慶光院新院主は三代将軍家光に七世新院主となった御礼言上のため江戸城へ入った。当時大奥では、家光の乳母であった春日局が大奥取締りとなり大きな権力を持っていた・・