“逃げる少年”しんとくまるが覗きみる、崩れゆく世界。常磐津弾き語り=聴覚vs人形・マイム=視覚という異なった感覚の相乗と対立。この二つの感覚は協調のみならず常に葛藤し格闘し合うのである。マイムと人形の演技には、かつての実験活動の場であったオブジェクトパフォーマンスシアターの「動く現代美術」と評された心象風景をオブジェで描く手法を取り込み、伝統芸能の構造に添いながらも大胆な変革を試みる。(故木村繁談)
サブスク配信。
2029/12/31まで
プッペンテロルは人形劇のアートシーンにラジカルな風を吹かせたいと結成した。演出家、浄瑠璃作家の故木村繁、美術家の福永朝子、常磐津演奏家の常磐津綱鵬、パントマイムのLONTOの4人で愛知県清須市の街道筋の古民家シアターで立ち上げた。常磐津の弾き語りを核に、語り物の復権と身体表現+人形オブジェの現代的な出会いを目的に公演活動を展開する。
第1作の泉鏡花原作、木村繁浄瑠璃台本『竜潭譚』は全国を巡演中。